散逸構造論(1)
エントロピー増大の法則というのは、つまるところ、
「世界(宇宙)は、時間が経つと、どんどん無秩序になっていくよ」
ということを言っている。
つまり、「形あるものは必ず壊れる」の言葉どおり、いま存在する「秩序」はすべて、時間が経つと、必ず「壊れる」ということである。そして、「覆水盆に返らず」の言葉どおり、一度壊れたものは、元の「秩序」には決して戻らないということである。
たとえ、ある一部が秩序を取り戻したようにみえても、「全体」としてみれば、確実に、秩序の量は減少しているのだ。(人間が部屋を掃除して、部屋という部分が綺麗になっても、「部屋+人間」の全体では、秩序が減少している)
このエントロピー増大の法則の結論は、
「世界(宇宙)は、常に「秩序→混沌」へと向かっており、混沌から、新たな秩序は決してうまれない」
ということである。
だから、究極的に言って「世界(宇宙)は壊れ続けている」ということになり、遠い未来においては、世界(宇宙)のすべての秩序は崩壊し、何の意味もない、混沌とした状態のまま、永遠に時をすごすことになる。
「本当にそうだろうか?宇宙は、本当に新たな秩序を生まないのだろうか?」
そう問いかけ続けた科学者がいた。イリア・プリゴジンである。
プリゴジンは、
「混沌から秩序が生まれること、つまり、エントロピー増大の法則の『逆の現象』がどこかにあるはずだ!」
と考え、ついに、そういう現象を発見し、その理論を「散逸構造論」としてまとめた。
この理論は、一般的には全然メジャーじゃないし、知らない人も多いが、実は、相対性理論、量子力学に続く、科学を変えた革命的発見とされており、生物学、社会学、哲学、に大きな影響を及ぼしてきた。(1977年にはノーベル化学賞も受賞している)
2003年5月28日に亡くなられた偉大なる科学者イリア・プリゴジン氏の冥福を祈りつつ、この壮大な理論を追ってみよう。

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