しかし、考えれば、考えるほど……。 コンピュータに、センサをつけようと、肉体をつけようと、 結局のところ、コンピュータが取り扱うのは、「数字」にすぎないんだよなあ。 そもそも、コンピュータというものは、 入力された「数字」を、ある一定の規則にしたがって計算して、 その結果を「数字」として吐き出すだけ、なんだよね。 (そして、その吐き出された数字によって、 肉体が右にいったり、左にいったりする) つまるところ、コンピュータにとっては、 入力も出力も「数字」にすぎない。 ということは、つまるところ、コンピュータの知性とは、 入力された「数字」を変換して、別の「数字」にして出力する というだけのものになる。 仮に、コンピュータに、人間とまったく同じ肉体を与えたとしても、 原理的には同じことだ。 どんなに複雑で知性的なコンピュータがあったとしても、 内部で、やっていることは、 ただの「数字の変換機能」にすぎないってことか。 単純化すると、それだけのことになる。