ニュートリノ(2)
パウリは
「ニュートリノっていう粒子があるんだ!ないとエネルギー保存の法則が満たされなくて、今までの科学理論が根底から崩れる!だから、あるんだ!」
とは言ったものの、なかなか、ニュートリノは観測されなかった。だって、「電気的に中性」「質量はほぼゼロ」「すげえ小さい」のだ。
一体、こんな小さな素粒子の存在を どうやって確かめればいいのか?
パウリ自身、ニュートリノは、
「他の物質と反応しないから、観測される見込みは少ない」
と言っていた。
しかし、パウリの予言から約25年……、科学者達は努力を重ね、ついに、ある画期的な実験により、ニュートリノの存在が確かめられたのである。
それは以下のような大変な実験だった。
1)原子炉を用意する。
2)原子炉のそばに、水槽を置く。
3)水槽から光が出てくるまで、放置。
以上。
ようするに。
原子炉からはたくさんのニュートリノが出ている。たくさんあれば、いくら小さいニュートリノであっても、『たまたま偶然に、水分子(の中の陽子)に衝突する』ヤツもでてくる。ニュートリノが衝突すると、その影響で小さな光がちょっと出てくる……。その光が出てくるまで、延々と24時間体制で監視する……というのが実験の内容だ。
つまり、「ヘタな鉄砲、数打ちゃ当たる実験」を行ったわけである。
で、原子炉が、稼動中と休止中のときの状態を比較して、水槽から出てくる光の頻度を観察したところ、これが理論的な確率予測とぴったりだったので、「ニュートリノはあるんだ」という結論になった。
結局のところ、ニュートリノそのものを観測したわけではなく、あくまで、間接的証拠から「あるはずだ」という仮説の信憑性が高まったというわけだ。
ともかく、こういう実験から、ニュートリノの存在が確認された。

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